文化財の修復実績

重要伝統的建造物群保存地区・茨城県桜川市登録有形文化財
真壁 潮田家の震災復旧

かつて呉服商を営んでいた潮田家は茨城県真壁地区にあります。真壁地区は2010年に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されましたが、東日本大震災で被害を受け、真壁地区中央に位置する潮田家も例外なく、ほとんどの瓦と土壁が崩れ落ちてしまいました。その震災復旧として、見世蔵・袖蔵・脇蔵等の修復に携わりました。

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栃木県指定有形民俗文化財
とちぎの山車の修理

栃木県栃木市で隔年開催される「とちぎ秋まつり」で曳かれる人形山車（倭町二丁目…神武天皇山車）の修理を行いました。

宇都宮城の復元

宇都宮市役所の前、その中心地に歴史建造物である宇都宮城の一部が復元され、その木工事に携わりました。とにかく材料が大きく、例えば土台（基礎の上に乗 る横材）が27cm角（住宅では12cm角程度）もあり、動かすのも大変でした。休日には櫓内部を公開していますので、是非お近くにお立ち寄りの際は内部までご覧ください。

茨城県さくら市指定文化財
松岩寺の漆喰壁修復

本堂の建物は江戸時代のもので、伝統工法の小舞壁の土塗り漆喰仕上げになっていました。壁の落下の原因は、片側ずつ土を塗るため。時間をおいて塗ると接着が悪くなり、剥がれてしまうことがわかりました。そこで、残った壁と新しく塗る壁を良く接着する方法として、生石灰の接着力が強いことを活かし、全面補強塗りして漆喰仕上げをしました。また、建物の修理は「元に戻す」だけでなく、隠れた中に「強い耐力壁を作る」ことです。壁下地に板材を斜めに貼り、建物が少しでも長生きできる方法を、隠し味として入れ込みました。